2012年の7月大阪でのスティーヴ エトウさんとの共催イベント『はぶナイト』に佳穂ちゃんが出演することになった。佳穂ちゃんはその時まだ音楽を人前でやり始めて3ヶ月くらいだったと思う。でもすでにそこには「アーティスト中村佳穂」がいた。それから何度も同じステージに立ち、お客として客席からも観ている。最近では昨年2月の奄美ASIVIでの「ハシケンたんじょうび五十祭!」に参加してもらい、2人きりで即興で演奏もした。めっちゃ楽しかった!そのライヴのハシケントリオにも数曲参加してもらって昨年出したハシケントリオ『きみといたら/渇れない華』に収録した「冬の死を悼む日(LIVE)」で佳穂ちゃんの類まれな声を聴いてもらえる。そして昨年11月10日の同じく奄美ASIVIでの中村佳穂バンド。そのライヴの後「ゆーきゃん追悼ライヴ」があり私も出演した。その時、佳穂ちゃんが「『AINOU』っていうCDを出したんです!送りますね!」と言っていたが私の手元にまだ届いてないので(事務所に届いてるかも?佳穂ちゃんもいそがしいと思うし、他の人でもこういうことはよくあるので・・笑)、iTunesで勝手にアルバム『AINOU』の全曲を聴いた。『幕開け』を感じ刺激をもらった。佳穂ちゃんは私と同じ申(さる)年で2周り下。24才離れてるので娘と言ってもいいくらい。そんな人から刺激をもらえるのはうれしい。よく考えたら佳穂ちゃんの今の年齢と私がデビューした時の年齢はほぼ同じなんだね。情報がほぼリアルタイムで世界を駆け巡るからこそ形成してきた今の1つの「主流」と思われる音楽と同じ線上に『AINOU』は立っていると思う。
人種、文化、リズムなどの地域性・独自性を1つのハコに入れて、煮詰めたりかき混ぜ蒸発させたと思ったらまた固めたり、また違う成分のものをスパイスのようにまぶしたり・・。何回も何回も時間をかけて何巡もして、世界のあらゆるミュージシャンたちが作ってきては壊してきたものの中から、垣根を越えてまた新たに構築した「世界共通言語」のような音楽だと思う。ただ『AINOU』の曲の中で、リズムが強めで体を揺らすことを促すダンスビートの曲に関して言えば、意図的なのかも知れないが、佳穂ちゃんの歌なのか楽器のリズムなのかわからないが、またはその両方なのか、もう少し聴きこまないとわからないけど、リズムの甘さ(これはスイートという意味ではなく、良くないって意味)を感じる。でもそこが今の時代への「親近感」を作り出してるようにも思える。バンドでライヴを続けていったらまたきっとどんどん変わるだろうしね。「きっとね!」という曲のMVも観た。曲と絵の「絡み」や「外し」がいいね!体に本当に良いものを食べて、きれいな空気を吸って体調に気をつけてがんばってね、佳穂ちゃん。私と目指してるものは違うと思うし、なかなか会う機会はないかもだけど、またどこかで会えることを楽しみにしてる。きっとね!

