2019年01月30日

呪縛その2。(昨日からのつづき)

(昨日のブログからのつづき)
ありがたい話だがリスペクトから「感謝」「限りなくあの空に近い」の2枚をリリースさせてもらっても尚私はずっとこの挫折感を抱き続けメジャーでなくなったということを納得できないままだった。「感謝」リリース後のある日、リスペクトからリリースしている他のアーティストと私のライヴがかぶってしまい、他のアーティストのライヴだけにリスペクトの高橋社長が顔を出したことに憤慨したことがある。高橋社長と他1、2名のスタッフでリスペクトは当時運営していたので無理はできないと知っていたし、できる限りのことをリスペクトにやっていただいてるとわかっていたのにいろんな気持ちがないまぜになった結果心がざらざらしていた。でもそのことがきっかけに人任せにすることはやめて自分でツアーをまわろうと思うようになった。「音泉マップ150」(遠藤ミチロウさん編)という全国各地のライヴハウスやライヴができるカフェを網羅した本と出会いその中に載っていた会場に連絡をしてライヴをやらせてもらうようになった(その本の中に今でもつき合いの続く名古屋トクゾーや福山ポレポレもあった)。

宿泊代を浮かすために車の中で眠れるような仕様にして自分で運転して北海道から九州までツアーをした。ライヴが終わると車を走らせ高速道路のパーキングエリアで眠って朝になったらまた次の目的地へ。その時に車でよく聴いていたのがリクオさんのアルバム「ヘブンズブルー」。収録曲「ソウル」には本当に助けられた。自分は音楽を続けていいんだ、と思わせてくれた。その後自主制作でハシケンフルバンドスタイルの原型とも言える大所帯の編成で「hasiken presents”WAIDO”」を出したり、ヤマハから「赤い実」「青い月」を出していくことになるが、それでもあの時感じた挫折感がなくなるということはなかった。ちょっとしたことでふと自分の気持ちの中にざらざらした感じが蘇った。

以前ヤフー知恵袋に「えびす温泉をきっかけにデビューしたハシケンという人は今も音楽活動してるんでしょうか?」という趣旨の質問を見つけた。その質問を見つけた時「ネットで検索したら公式ホームページもあるんだし自分でちゃんと調べたらいいのに」と正直思ったけど(笑)。ベストアンサーは「元ちとせさん等に楽曲を提供してライヴ活動していますよ」というような内容だった。その答えにはうれしかったが質問の内容にまたざわざわするものがあった。テレビを観ることでほとんどの情報を得てる人にとってテレビに出てちょっと有名になった人が急に出なくなると、その人は存在しないのと同じになってしまうんだなぁと痛感した。バリバリに本当に自分のやりたいことをやっていて活動していてもテレビをはじめメディアに出ていないと「存在しない」のと同じになってる人が世の中にたくさんいるんだろうなぁとも考えた。少し話が外れるがマネージメントをお願いできないかの相談を2005年頃2人の事務所社長にしたことがある。2人の返答は全く同じで「心からあなたの音楽を好きになってくれる人を探したほうがいいですよ。」だった。私の音楽には興味がないんだなぁと感じた。

人は変わりたいと思ってもなかなか変われないものだなぁと思う。(明日のブログにつづく)


posted by ハシケン at 21:51| Comment(0) | 日々のおもひ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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