受けました。
初めて聴いたときに浮かんできたのは、
夜、どこかの部屋の中、一人で歌う
ハシケンさんの姿。
誰に聴かせるでもなく、自分自身の為に
歌っているようなイメージでした。
けれど何度か聴いているうちに、
これはひょっとして、私だけの為に
歌ってくれているんじゃないだろうか?
という気がしてきました。
そんなわけは無いので、
たぶん気のせいですが。
おそらくこうした時世の中で、
「歌」というものの在り方をハシケンさんは
かなり考えられたのではないかと想像します。
ステージの上で強烈な光を放つのではなく、
ただ一人の聴き手に向けてそっと手渡されるように歌われる歌。
お父さんに絵本を読んでもらっている
子どものような気持ちになりました。
とても好きなアルバムです。
青木薫(画家/イラストレーター)