
2019年08月29日
22年前のキューバ・その1。
22年前キューバのハバナに滞在した。あとで考えてみたら映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」(ヴィム・ヴェンダース監督作品)がちょうど撮影された頃にキューバにいたらしい。「ブエナ・・・」にも出演してるバルバリート・トレスというトレスギターの名手から私はトレスギターをマンツーマンで少し習うことができた。あと私が大好きな超絶アフロキューバンバンド「イラケレ」に所属してたボーカル・パーカッションのオスカル・バルデスからキューバ式のコール&レスポンス(確かコロ・イ・ギアと言っていた)を習った。ネットが発達してる今ならなんでもググるところだが、1997年当時そんなことはもちろんできず、キューバの公用語スペイン語と日本語の辞書をテーブルに置いて、お互いに片言の英語で会話しながらコロ・イ・ギアの手ほどきを受けた。オスカル・バルデスは私に「日本の文字でいいから、今から私が歌う言葉をノートに書いていきなさい」と言った。彼が歌ったままの言葉をノートに書いていった。今度は「その言葉をこのメロディに載せて歌いなさい」と言われて歌うと、彼は両手にスティックを持ち右と左で別なリズムを取りながら私が歌う隙間をぬって毎回違う歌を入れてきた。たしか5日間彼の家に通った。毎回2時間ほど。やったことはひたすらそのこと。オスカル・バルデスは毎日毎回違う歌を入れてきた。彼のルーツ・アフリカの古い歌の歌詞を常に勉強してコロ・イ・ギアに取り入れていると教えてくれた。キューバを離れる時オスカル・バルデスに「必ずまたここに戻ってきます」と言ったけどまだその約束は果たせていない。


この記事へのコメント
コメントを書く