2019年03月04日

氷河期。

ハシケンハマケンの『TAKARA』に収録した私と浜野くんの唯一の共作「氷河期」。この曲は「氷河期」という言葉がなぜかその当時制作意欲を駆り立てるものとして私の前に登場して、氷河期という言葉に導かれるように歌詞を書いていった。当時、映画「エターナル・サンシャイン」をDVDで観たことも影響があるのかもしれない(エターナル・サンシャインの宣材写真は氷上に寝る男女)。

氷の世界に囲まれていて生死を彷徨ってるのにどこか呑気な男女の会話。演劇の脚本を書いたことはないがお芝居の脚本を書いていくような気持ちで歌詞を書き上げていった。男女の会話がいくつか続くがここはできたら二階堂和美さんとデュエットしたいなぁと思いながら書いていった。歌詞が形になり浜野くんに渡したら一週間くらいで曲ができてきた。私には考えつかないコード進行と私がまず使わない高度なテンションが入ったコードが散りばめられ、正直「わざわざ難解な曲作ってきたなぁ」(笑)と思ったけど歌ってみると正にそこには私が描きたかった「氷河期」があった。

後半に出てくる「豚骨ラーメン食べたい」という部分は、ある意味普遍性をなくす可能性があるのかなぁと思い歌詞を変えようかと思ったけど結局描きたい世界感には「豚骨ラーメン食べたい」がぴったりだったのでそのままにした。『TAKARA』をリリースしてハシケンハマケンのライヴを観た盟友・河村さんには「あの<豚骨ラーメン食べたい>って歌詞がなければ良い曲なんやけどなぁ」と言われた(笑)。その気持ち、わかる!けどあえて「豚骨ラーメン食べたい」。2番あたりからこの男女は意識が朦朧としてきていて寒さで凍えた体からふりしぼってなんとか出てきた言葉は「豚骨ラーメン」であって欲しかった脚本家としては・・。登場人物の出身は博多だったのかもしれない・・。

実際のレコーディングで男女の会話の部分は二階堂さんとデュエットしたいんだけどって浜野くんに伝えると「デモでハシケンさんが一人二役やってるバージョンがなんか気持ち悪くって好きです」という一言に私も「そうか」とうなずき一人二役で歌うことに決めた。

『TAKARA』って改めて聴くとオモチャ箱みたいな面白いアルバムだなぁと思う。あえての解像度低めのPVやその中に出てくるアニメは私が制作した。PV内の大ちゃん(伊藤大地)のレコメンドコメントも今となっては貴重だなぁ。浜野くんは俳優業いそがしすぎて実現はなかなか難しいと思うけど、またハシケンハマケンでライヴをやれるなら「氷河期」は極上のバラードとして歌い上げたい。

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氷河期
作詞:ハシケン  作曲:浜野謙太

男「寒いなぁ」
女「寒いわね」
男「腹減ったなぁ」
女「すいたわね」
男「もう動けない」
女「私ももう限界」
男「でも眠るなよ」
女「あなたもね」
男「死んじゃうぞ」

フフフフフフ氷河期

君と氷河期
僕らの他に誰もいない
二人だけの世界
美しく悲しい世界

女「揺れてる気がする」
男「ほんとだ」
女「揺れが近づいてる」
男「ほんとだ」
女「大きい何かが近づいてくる」
男「マンモスかなぁ」
女「マンモスかしら」
男「捕まえようか」
女「どうやって?」

フフフフフフ氷河期

君と氷河期
僕らの他に誰もいない
二人だけの世界
美しく悲しい世界

互いの体で温め合えば
この分厚い氷も
きっと溶かすことができるよ
意識が遠ざかる
豚骨ラーメン食べたい
抱きしめて
口づけて
抱きしめて
口づけて
愛してる

君と氷河期
僕らの他に誰もいない
二人だけの世界
美しい氷の世界

君と氷河期
君と氷河期


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『TAKARA』PV

posted by ハシケン at 18:54| Comment(0) | 曲について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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